霊験あらたかな東国三社、香取神宮と息栖神社へ
関東随一の霊場と仰がれる東国三社のうち、霊験あらたかな香取神宮と息栖神社を巡りました。樹齢千年の御神木と要石、日本三霊水「忍潮井」、香りゆかしき招霊の木に触れた一日の参拝記です。
先日双宮守を頂きに鹿島神宮と香取神宮に参りましたが、あまりの参拝客の多さに香取神宮ではお参りが出来ませんでした。昨日改めてお参りいたしました。
香取神宮
香取神宮は千葉県香取市に鎮座する下総国一の宮で、全国に広がる香取神社の総本社です。御祭神の経津主大神は、日本書紀において武甕槌大神とともに葦原中国の平定に派遣され、大国主神と国譲りの交渉に臨んだ武神として描かれています。
利根川を挟んで対岸の鹿島神宮とは、神話の上でも対をなす関係にあります。古代、両宮の鎮座する一帯は東国の要衝であり、朝廷は二柱の武神に東方鎮護の役を託したと伝わります。地震を鎮めるとされる「要石」が両宮にあり、香取が大鯰の尾を、鹿島が頭を押さえると伝えられているのも、この対関係を象徴するように思えます。
拝殿の前に立つのは樹齢千年といわれる大杉の御神木です。幹の太さや枝ぶりを間近に眺めながら、そこに積もった時間の長さに私はしばし思いを馳せました。
これまでは拝殿までで引き返していたのですが、今回は本宮の裏手まで足を延ばしました。古い参道を奥へ進むと奥宮があり、その先には鹿園もあります。2013年に鹿島神宮から神鹿を譲り受けて以来、ボランティアの方々が世話を続けてこられたそうです。表側とは違う、静かで奥行きのある空間でした。
息栖神社
息栖神社は茨城県神栖市に鎮座する古社で、鹿島神宮・香取神宮と並ぶ東国三社の一社に数えられます。三社は関東屈指の霊場であり、江戸時代には伊勢参りを終えた人々が「下三宮参り」として巡拝しました。三社を巡れば伊勢神宮一度の参拝に並ぶ御利益が授かると信じられたそうです。三社の鎮座地はほぼ二等辺三角形を成し、その内側は特別な気が集まる「トライアングルゾーン」とも呼ばれています。
御祭神は久那戸神で、厄除招福、交通守護、井戸の神として古くから信仰されてきました。創祀は応神天皇の御代と伝えられ、大同二年(807年)に藤原内麻呂によって現在地へ遷されたとされます。
一の鳥居は常陸利根川に面しており、その両脇には小さな鳥居を構えた2つの井戸「忍潮井」が水面に並びます。伊勢の明星井、伏見の直井と並ぶ日本三霊水の1つで、海水の中にあって清らかな淡水を湧き続けてきたと伝わります。
境内で特に印象に残ったのは招霊(オガタマ)の木でした。神前に葉を供えて神霊を招くことから「招霊」と書き、各地の神社で御神木として大切にされてきた木だそうです。立ち止まってしまうほど、ほのかに渋く清らかな香りが漂っていました。